問題と答え

飛行機は前方への推力と主翼の揚力によって浮上する。○か×か?
○ はい、そうです。
  • 推力は、プロペラやエンジンによって生じる前進する力です。
  • 揚力は、主翼が空気中を通り抜けるときに発生する上向きの力です。
    揚力が発生する仕組みは、2つあります。
    1. 一つは、翼の上の面を通る空気の流れが速く、下の面を通る空気の流れが遅くなることによって生じる気圧差によるものです。ベルヌーイの定理ですが、空気が流れが速いと気圧が下がるので、翼に上方向への力が生まれます。
    2. もう一つは、翼の角度によって生じる下向きの気流です。空気が翼の下面にぶつかると、空気が下方向に押し下げられます。この反作用によって翼が上方向に持ち上がります。
    上記の1については、一昔前まではあまり正確でない説明が通説となっていました。それは、翼の湾曲によって、上の面の長さのほうが下の面よりも長くなるため、上面を通る空気がより長い距離を通過する結果、速度が早くなるという理屈です。実際は、その距離の差以上に上面の空気の流れは高速になります。
    これには、コアンダ効果という現象が関係します。コアンダ効果は、流体が近くにある物体の面に沿って流れようとする性質のことです。例としては、蛇口から流れる水にスプーンの背を近づけると、水がスプーンの背のカーブに沿って流れるようとします。試すとわかりますが、このとき、スプーンには水流側に吸い寄せられる力が発生します。これは、水流は周りの空気を巻き込もうとしますが、スプーンが壁になってそれができなくなり、スプーンと水流の間の気圧が低くなることで、スプーンが水流に引き寄せられるからです。
    翼の説明に戻ると、空気の流れが翼にあたると、翼のカーブに沿って空気の流れが曲げられます。翼のカーブ部分では、空気の流れが翼表面の空気を巻き込むことで、翼表面が真空に近い状態になります。翼の前方とカーブ後方との気圧差によって空気が翼の下面よりも速く流れるようになります。これが、翼の上面と下面の速度さの原理です。